- されば
- されば【然れば】〔動詞「然(サ)り」の已然形に「は」の付いたもの〕※一※ (接続)(1)上に述べたことを受け, その帰結として下に述べる事柄が起こることを表す。 そうであるから。 だから。
「やがて極楽へ参りけり。 ~心にだにもふかく念じつれば, 仏も見え給ふなりけり/宇治拾遺 1」
(2)話題を転ずる時に用いる。 さて。「才覚又ならぶ人なし。 ~, その里に戦ひおこつて/仮名草子・伊曾保物語」
(3)意外であるという意をこめて用いる。 いったい。 そもそも。「鎌倉へだにも入れられぬこそほいなけれ。 ~こは何事ぞ/平家 11」
※二※ (感)応答に用いる語。 さよう。「『権三殿は御存じないか』『~存じたとも申されず, 存ぜぬとも申されぬ』/浄瑠璃・鑓の権三(上)」
~こそやっぱり。 案の定。 思ったとおり。「~, 異物(コトモノ)の皮なりけり/竹取」
~と言ってとは言っても。 さればとて。「確実な方法ではないが, ~他にうまい方法もない」
~よ思ったとおりだ。 案の定だ。 さればこそ。「~と云ひて/伊勢22」
Japanese explanatory dictionaries. 2013.